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グローバル・リーダーシップ・プログラム

201701/21(Sat)
グローバル・リーダーシップ・プログラム インタビュー記事

JAVARA: 農家としてのプライド

WRITER

井上良太
​今回、社会起業家にインタビューしたことで、私の行動が社会に与える影響を考える機会になった。私が食べるもの、捨てるゴミ。もう一度考え直したいと思う。
ディンセ華純
Chintya Bamby
JAVARA recognizes the wide variety of Indonesia's cultivation product, especially ones that are indigenous and organic. Their business model is fair to the farmers that they help (both financially and strategically) to maintain their products. By visiting JAVARA, I got to know that we can be a socio-entrepreneur, a term that is so interesting because socio-entrepreneur combines supporting a good cause while getting profit for our business. Not only that, JAVARA opened my eyes. I'm so proud of my country's indigenous food heritage and I'm trying my best to purchase local products!

「健康にも環境にも優しいオーガニックの製品をインドネシアに普及させたい!」とDwiさんは熱く、そして活き活きと語ってくださった。
ジャワ島西部に位置するボゴールはジャカルタと比べて、かなり涼しいことで有名である。Dwiさんは、そんなボゴールの農園で働いていらっしゃる農家の一人だ。
しかし、Dwiさんの願いとは対照的に、今日のインドネシアは、大量生産によって生み出された安い農作物に溢れ、従来大切にされてきた多様性に富む自然食材が入手しづらくなっている。そのため、多くの農家が価格競争に巻き込まれ、彼ら自身では作り出せない化学肥料や農薬に頼らざるをえない状況が生まれている。彼らは資金的にも技術的にも独立できなくなってしまっているのだ。このような背景からインドネシアの各地域に根差した多様性ある農作物が減少しつつある。

JAVARA(サンスクリット語で”チャンピオン”の意)は上記のような問題を解決すべく2008年に設立された。JAVARAはただ製品を売っているわけではない。各地域での人々と共に「製品が作られるまでの物語」を売ることで、インドネシアの多様な農作物を保護しているのである

JAVARAの取り組み

JAVARAのミッションは「インドネシアの多様性ある農作物の保護と農家の仕事に対する誇りを取り戻す」ことである。
このミッションを達成するためにJAVARAは農家から直接、適正な価格で農作物を買い取り、その製品を魅力的にデザインした上で市場に卸している。
他にも、JAVARAは提携農家に対して健康保険や有機農家としての資格を保証したり、彼らが新しくビジネスを始めるための支援もしたりしているそうだ。こうした様々な事業をしているJAVARAだが、彼らが一番大切にしていることは、農家が極端にJAVARAに依存するのを防ぎ、自分の仕事に誇りを持つきっかけを創ることなのだ。
現在、JAVARAは50000以上の小さな農家と共に働き、600以上の商品を販売している。DwiさんもJAVARAと提携している農家の一人だ。また、JAVARAは3000以上の食品加工者が安全で質の高い商品の開発ができるように研修の制度をも設けている。

このように順調に見えるJAVARAだが、時に天候不順やJAVARAよりも高い値段で買い取る会社の台頭により、製品の販売が止まることがあるそうだ。このような問題をどのように改善するかがJAVARAの今後の課題と言える。

そのような課題に直面しながらもJAVARAが持続的な経営をしていると評価されるのは、なぜだろうか?
JAVARAの共同設立者であるPlot氏へのインタビューをもとに考えてみると、JAVARAは市場調査に基づいたターゲット選定と、ステイクホルダー間の利益配分バランスがとても良いことがわかった。
つまりJAVARAは有機農作物に関心のある中間層以上の消費者をターゲットとすることで売上を伸ばしていた。売り上げの75%が海外市場であるが、製品のパッケージの中に製品が作られるまでのストーリー性を出すことで、オーガニックに関心のある外国人をうまく惹きつけることができていると考えられる。さらに今後オンラインでの販売を増やしていくという計画もあるため、ますます安定的な収益が見込めそうだ。
JAVARAの製品の一つである砂糖の例を出すと、得られた利益は、約30%が農家へ。25-30%がJAVARA。そして、15-20%がスーパーなどの小売店へ配分され、残りの20%ほどはデザイナーやその他へ配分されている。このようなバランスの良い利益配分もJAVARAの持続可能なビジネスを象徴するものと言えそうだ。
このようなバランスの良い利益配分もJAVARAの持続可能なビジネスを象徴するものと言えそうだ。

終わりに

現在、JAVARAは世界的にも有名な、有機農産物に力を入れた社会的企業である。
私たちは幸運にもオーガニックを売りした企業が集まる市場に訪れる機会があった。そこでは値段に関してJAVARAよりも安く製品を売っている企業もあったが、JAVARAのパッケージは、市場に参加しているどの企業よりも魅力的に見えた。実際に買いに来ているお客さんの数もJAVARAが多かったように思えたため、JAVARAが値段ではなく、商品の質やその商品が作られるまでのストーリー性で勝負していることを再認識することができた。
JAVARAは、インドネシアの多様性を活かした蜂蜜、米、塩、といった自然食材から有機野菜を練りこんだ乾麺、ココナッツを使った自然加工食品まで豊富な品数を取りそろえている。今後、オンラインでの販売が増え、日本でもJAVARAの商品が手軽に入手することができる日を楽しみにしている。

参考文献
http://www.javara.co.id/
http://www.schwabfound.org/content/helianti-hilman

取材先企業

企業名
JAVARA
URL

ドキュメンタリー/Documentary "JAVARA" 1

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