2月2日に「パッチ・アダムス渡航」の報告会を大阪のレンタルスペースで行いました。
去年の8月にmedcareのメンバーのうちの2人がアメリカまでDr.Patch Adamsに実際に会いに行った時の経験談と、medcareの1年間の活動の報告会を行いました。参加者は関西を中心とした医療系学生であり、名古屋から駆けつけて来てくれた方も中にいました。報告会の内容は、ただプレゼンするのではなく、現地で行ったワークショップを実際に行ってその感想をみんなでシェアしたり、懇親会でタコパをしながら「ケア」についてお互いが思うことを話し合ったりと、ダイアローグを中心にしました。終盤になるとみんな仲良くなり、主催者と参加者の垣根無く自分の意見を言い合い、お互いにケアについて考えを深めることができました。
学校ではなかなか学ぶことができないが医療者として大切なケアマインドについてじっくりと考えられた良い機会になったと思います。
2月に開催予定の「パッチ・アダムス渡航」の報告会についての打ち合わせを行いました。
月に1回の集まりは会議室のような場所で厳粛に行うのではなく、カフェでお茶をしながら気軽に行っています。その方が面白いアイデアが浮かびやすく、かつ楽しく集まることができるからです。集まりでは日々の学校生活や課外活動で感じたことをお互いに共有し合い、時には人との接し方についてどうするべきかという議論に発展したりと有意義な時間を過ごしています。2月に行う予定のイベントでは、medcareのメンバー間で議論したことやこれまでの経験をアウトプットできる場を作ろうと考えています。小規模で良いのでじっくりと考える時間を取れるイベントにするつもりです。
映画「パッチ・アダムス」をご存知でしょうか。今では有名なホスピタルクラウンの活動を50年ほど前に始めたDr.Patch Adamsというお医者さんの実話が描かれた映画です。医療とは何か、ケアとは何かととても考えさせられる映画です。
私たちmedcareのメンバーはこの映画を観て、どうしてもDr.Patch Adamsご本人に会いに行きたくなりました。そこでメンバーの内の2人が実際に8月17日から8月24日の1週間、アメリカのウェストバージニア州へ行き、Dr.Patch Adamsご本人に会えるプログラムに参加してきました。写真は世界中から集まった参加者さんの写真です。
このプログラムを通して学んだことのひとつに、相手を心から労わるにはまず自分を労わることが大切だと感じました。医療従事者は身を削ってまで患者さんに対して尽くしがちですが、それでは患者さんに対するケアが表面的なものになってしまう恐れがあります。自分をどう労わるかを知らない人が相手をどう労わるかを知っているとは思えません。患者さんが本当に安心してくれるようなケアを提供するためには、外へ向きがちな心のベクトルを自分に向ける時間を取る必要があると感じました。
8月6日、和歌山県の宇都宮病院(医療法人久仁会)にて病院deお笑いライブを開催しました。
入院患者さんを笑顔にするため、紙風船テニス、ジェスチャーゲーム、いつどこで何をしたかゲームなどのさまざまな企画を行いました。
慢性期の患者さんも多く、序盤はなかなか笑わせることが難しく感じましたが、中盤以降では医療従事者や患者さんにも参加してもらうことで、全員が1つになって笑う場面を何度も作ることができました。
お笑いライブを終えた後、車椅子に乗ったおばあさんが、「若い力をもらったよ。楽しかった。ありがとう。」と言いに来てくださった時には、やって良かったと嬉しく感じました。
今回、入院患者さんに笑いを届けに行くという思いで私たちはお笑いライブを開催しましたが、笑いは喜びの感情のうち表出するものに過ぎず実際にはもっと多くのものを届けることができたのではないか、ということに気付きました。
これからの医療者は患者さんに対してキュアだけでなく、ケアを提供することができる必要があります。そしてそのケアも患者さんが本当にのぞむものでなければなりません。そういった社会のニーズを感じ、学生である今だからこそ患者さんに対して行える「ケア」があるのではないかと考え集まった医療系学生を中心として活動する団体です。