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学生ボランティア派遣

201610/28(Fri)
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Alternative Leadership Program in Indonesia -Social Entrepreneurship- 活動報告

日本財団学生ボランティアセンターは、現地受け入れ団体Alternative Projectと協働し、2016年8月4~18日の2週間、インドネシアにおけるプログラム「Alternative Leadership Program in Indonesia -Social Entrepreneurship-」を開催しました。
プログラムは、インドネシアの首都ジャカルタとで開催され、日本からは8名、インドネシア人が4名参加をし、生活を共にしながら活動しました。

メインの活動は、インドネシア国内で、インドネシアが抱える社会課題を解決しようとしている社会起業家にインタビューをし、その内容を英語・日本語の記事にまとめ、さらにプログラム最終日にでプレゼンテーションを行うという活動を行いました。

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宗教ワークショップ

日本人・インドネシア人が、英語で自国の宗教に関するプレゼンテーションを行いました。お互いに事前にチームで準備をしてきた自国の宗教の歴史・習慣・儀式についての発表および、それに基づくディスカッションを行いました。日本の宗教については、生活の中に、複数の宗教に関する行事が混ざり合っていること、インドネシアの宗教については、異宗教間の結婚についてディスカッションを行いました。多くの日本人にとっては生活の中ではあまりなじみがない宗教ですが、インドネシア人にとっては生活に根付き、人生においても大きな影響を与えているということを理解しすることができました。

ディスカッション後は、ジャカルタ市内にある中華寺院、カトリッ教会、イスラム教の寺院を訪問し、実際に地元の人々がそれぞれの宗教施設でどのように過ごしているのかなどを見学しました。宗教施設を訪問し、そこに集う人々に会うことにより、日本ではあまり馴染みのないイスラム教についても理解し、身近に感じるようになりました。

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ホームステイ

ジャカルタ市内の一般家庭の家に、1泊2日のホームステイを行いました。日本人2人一組で4つの家庭にお世話になりました。それぞれの家庭の日常生活におじゃまし、1泊2日という短い時間でしたが、ホストファミリーのおかげで、本当の家族のような時間を過ごすことができました。

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日系企業訪問

ジャカルタにある日系企業を訪問し、そこで働く日本人・インドネシア人のスタッフと話しをする機会がありました。日本人のスタッフには、海外で働くようになったきっかけ、海外で働くことの楽しさ・大変さなどを伺いました。また、インドネシア人のスタッフには、一般のインドネシアの企業との違い、日本人と働くことなどについてお話しを伺いました。日系企業とはいえ、インドネシア人のスタッフも多く働いており、参加者は、イメージしていた一般的な日本の企業とは雰囲気がまったく違うことに驚いていました。

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座談会

コーディネータを含めた参加者全員で、座談会を開催しました。この座談会では、お互いのことをよく知ることを目的として開催し、お互いのバックグラウンド、今チャレンジしていること、将来の夢などについて語り合いました。出身地・これまで受けてきた教育・育った国までもまったく違う参加者同士でしたが、時間をかけて話す中でバックグラウンドとそのバックグラウンドから導き出されるであろう考え方の違いや、このプログラムのテーマの一つでもある社会課題の解決方法についてお互いを理解しあう、貴重な時間となりました。

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教育ワークショップの実践

インドネシアを代表する社会的企業の一つYCABが、正規の学校教育を受けられない子どものために設立した寺子屋Rumah Belajarを訪問し、そこに通う中高生約30名を対象として、教育ワークショップを開催しました。中高生が、将来のビジョンをもてるような時間にしてほしいという要望から、3つのグループに分かれ、参加者の学生たちと将来の夢を語り合いました。

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社会的企業についてのレクチャー、社会起業家へのインタビュー・プレゼンテーション

プログラムの後半は、メインプログラムである社会起業家へのインタビューとプレゼンテーションを行いました。インタビューに先立ち、インドネシアにおける社会起業家についての概要を学ぶため、インドネシアの社会的企業の中間支援組織であるUnLtd Indonesia代表のRomy氏より、レクチャーを受けました。もともと社会的企業について学んでいる参加者・実際にビジネスプランをしている参加者がいたことから、ディスカッションを交えて活発なレクチャーとなりました。

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Romy氏のレクチャーのあと、4日間をかけてグループごとにそれぞれの社会起業家にインタビューを行ない、その情報をもとにプレゼンテーションと記事を作成しました。女性支援、子どもの教育支援、土着の農作物の保護、違法森林伐採の分野に取り組む4つの企業にインタビューをしました。

インタビューをするにあたっての質問事項、どのような切り口でプレゼンテーション・記事を作成するか、どのようなスケジュールでインタビュー・作成を行うかについては、すべてグループにゆだねられ、日本人・インドネシア人の混合のグループで話し合い、決定していきました。グループによっては、起業家にインタビューをするだけではなく、その企業に関わっている農場への訪問や、製品を販売している場所を訪れ、顧客へのインタビューを行うなど、あらゆる切り口からの情報を集め、充実したプレゼンテーション・記事の作成に取り組みました。社会起業家の方々の課題解決への情熱的な想いから、将来のキャリア形成についても影響が受けた参加者もいました。

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プログラムの最後には、レクチャーをしてくださったRomy氏、インタビューを受けてくださった社会起業家の方々をお招きし、プレゼンテーションを行いました。

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インタビュー先企業

Du’Anyam – 現金収入を得ることができない女性の健康を促進するため、女性が作るカゴを販売する会社

Javara – インドネシアの多様性のある農作物の保護を行い、その食品を使った加工品を販売する会社。農家の人々の仕事に対する誇りを取り戻すこともミッションの一つ

Telapak – インドネシアで蔓延する違法伐採を止め、持続可能な森林活用をすすめる会社

YCAB – 家庭の事情などで正規の教育を受けられない子どもに教育の機会を与えるための寺子屋を経営し、学校の卒業資格を与えなどして、すべての子どもに、平等な教育の機会を提供するための取り組みをしている会社

まとめ

今回の参加者の中には、社会的起業・ソーシャルビジネスにもともと関心が高く、ビジネスコンエテストにも出場しているような参加者も複数名おり、プログラム中のディスカッションなどは非常に充実したものになりました。一方で、「今まではビジネスはただのお金儲けと考えていたが、社会課題の解決にとっても、良いインパクトをもたらすことを知った」という参加者もおり、社会課題を解決するための手法として、ボランティア活動などの非営利組織の活動だけでもなく、営利企業の完全なビジネスだけでもない、様々な手法があるということを学ぶ機会となりました。

参加者同士でこれまでの人生や、将来についてシェアする時間は、多くの参加者にとって、大切な時間になったようでした。日本人の参加者も、まったくバックグラウンドが異なり、ましてやインドネシア人との混成グループということで、前半は言いたいことがなかなか伝わらないなど、困難もありましたが、日常の中でインドネシアの生活習慣、文化、他の人を受け入れるオープンマインドについて、肌で感じながら学ぶにつれ、チームワークや友情が芽生えていきました。

このプログラムを通じて、社会課題の解決の様々な方法を学んだ参加者が、将来なんらかの形で社会課題の解決に貢献する人材となると、とてもうれしく思います。

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参加者の声

そもそも、社会問題を解決することと、ビジネスを行うことは相反するものなのか?今までまるでソーシャルビジネスを、この矛盾を克服する素晴らしいものだと考えていて、素晴らしいものには違いないと思うのだが、決して両社は違う向きのベクトルではないのではないかと思い始めた。(中略)持続的なビジネスは、長く問題を解決するのに最適である。話はこれほど簡単ではないだろうが、一理ある。私はそこに挑戦してみたい。より一層起業したいと考えるようになった。(慶應義塾大学 仁科慎也)

振り返ってみると、私は、このプログラムが始まった当初は、インドネシアからの参加者をインドネシア人、つまり、「国籍」という括りでしか認識していなかった。しかし、宗教ワークショップ、社会企業家のリサーチ、インドネシア観光で一緒に船に乗り、一緒にお土産を選んでもらったり、そして、何より日常において、冗談を言い笑いあい、時には将来についてのまじめな話をしたりすることを通して、価値観の違いを知り、その違いを楽しみ、お互いのことを徐々に理解していった。そして、帰国する頃には様々な違いを超えた友情を築くことができ、違う国に住んでいることなど友情を築くのに些細なことなのだと感じた。(創価大学 松本大樹)

このインタビューを通して、ビジネスの利点欠点の両方について私は考え直した。まず、もちろんビジネスには問題点があるが、それは工夫次第で解決できないことはないと考えるようになった。(中略)[プログラム]を通して、ビジネスを社会の問題の解決のツールとして捉えられるようになった。そして、ビジネスは悪というところで思考停止するのではなく、ビジネスのディメリットをどのように最小限に抑えるかという建設的な思考を出来るようになった。(国際基督教大学 ディンセ華純)

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