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グローバル・リーダーシップ・プログラム

201608/31(Wed)
 

ジャカルタの市場で食べたパイナップル

ホットなジャカルタの市場で食べたパイナップルはみずみずしくて甘い。こんなにも美味しいパイナップルが、30円で食べられるのは、なぜなのか?
単にインドネシアの物価が安いからなのだろうか、農家が搾取されているのだろうか、それとも他の原因があるのだろうか。

インドネシアには約17000の島があるそうだ。そのため、地域ごとに農作物が異なり、多様性のある特産品が大切にされてきた歴史がある。しかしながら、今日のインドネシアでは大量生産によって生み出された安い製品が増え、農家の方も農薬や化学肥料に頼らざるを得ない状況が生まれ、農作物の多様性と安全性、農家の自立性が失われつつある……。あのみずみずしいパイナップルはどのように作られていたのだろうか。

今回のプログラムでは、「インドネシアの多様性ある農作物を保護し、農家の仕事に対する誇りを取り戻す」ということをミッションとして掲げている社会的企業,JAVARAを訪問させていただいた。共同設立者のPlotによると、JAVARAは直接農家から農作物を適正価格で買い取り、その商品を魅力的にパッケージすることで多くのファンを獲得することができているとおっしゃっていた。その結果、JAVARAは自分達だけではなく、農家、社会の3者にとって恩恵をもたらすことができているのだろう。
私たちは、実際にJAVARAと提携している農家のDwi氏にお話しを伺うことができた。
同氏は活き活きと「健康にも環境にも優しいオーガニックの農作物を広めたい」と語ってくださった。そこから感じ取れたのは、まさに「農家としての誇り」であった。

Alternative Leadership Programの魅力は社会的企業訪問に限らない。低所得者向けの学校やモスク、日系企業訪問に加え、漁師の生活や地元の方々の生活が垣間見える街散策などワクワクする活動が凝縮されている。中でも私が刺激を受けたのが、参加者同士のシェアリングセッションである。お互いの宗教や文化、社会問題について紹介したり、各々の興味分野や将来像をシェアしたりする場で、大変有意義な時間を過ごした。特にあるインドネシア人参加者の「Life is school」という言葉が私の心に深く響いた。この言葉は言葉に出さなくても私が常に意識していたことであるが改めて言葉にすると何かグッとくるものがある。
私は見て感じたものはすべて学びだと考えている。そのため、ジャカルタ滞在時、バスや電車から見えた屋根に穴の開いた家や、大勢の歩行者の間を進むバイクの運転手、異なるバックグラウンドを持つ日本人及びインドネシア人の参加者との会話、ジャカルタの活気あふれる市場で食べたパイナップルの味や値段、……全てが学びであった。こうした積み重ねがあるからこそ、私はより多くのことを吸収し人として成長できるのだと感じた。今後もこのような新たな出会いと発見を大切にし、国内外の子どもの貧困へアプローチしていきたい。
というのも、私は従来から国内外の教育格差に問題意識を持ち、大学の3,4年次のゼミで社会問題を事業で解決している社会的企業が生まれた背景とその役割について欧米や日本の事例を基に学んでいるためだ。
Alternative Leadership Programに参加したことで、ゼミで調べていた先進国の事例よりも、今日、市場としてもホットな新興国,インドネシアの社会的企業に興味を持ち、インドネシアで将来社会起業家のプラットフォームを創りたいと考えるようになった。そのため、卒業論文においてインドネシアにおける社会的企業の台頭の背景と特徴についてまとめることを決めた。今回取材したJAVARAに関しての情報及び他のグループが発表してくれた社会的企業の情報も盛り込んでいきたいと思う。そして、5年後以内にインドネシアの駐在員として日本企業の海外進出を支援しながら、社会的企業のプラットフォーム創りに関わっていきたい。

(中央大学商学部経営学科4年)

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