大学等との連携プログラム大学教職員の方へ
社会課題が露呈し、ますます市民活動の必要性が高くなっている中、将来さらに活発な市民活動が必要となってきます。
そのため、これからの社会を担っていく若者が学生のうちからボランティア活動に取り組むため、大学における市民教育が大きな役割を担ってきます。
Gakuvoは、教育、グローバル化に対応した人材育成、地域の拠点としての大学の存在などの役割に対し、多様なプログラムやノウハウを提供することによって、大学における教育を拡充し、学生のボランティア活動や社会参画を促進します。
アクティブラーニングや教室外での学びを含めた授業・講座など、各大学の特色を活かした活動を展開します。
協定締結までの基本的な流れ

主な実施プロジェクト
学内プロジェクト
単位有り
- ハンセン病を学ぶ講義、実習
- ワークキャンプ論
- 防災・減災についての講座
- ボランティア体験の言語化(振り返り)
- ボランティア基礎講座
- 災害がもたらす課題について学ぶ講座
- 多文化共生を学ぶ講座、実習
- 法学の見地から被災地の課題を考える講座
- 被災地が抱える課題について学び、解決プロジェクトを考案する講座、実習
- 被災地のまちづくり講座
- 地域課題を学び、解決方法を考える講座、実習
- サービスラーニング科目(講座、実習)
単位無し
- 海外ボランティア講座
学外プロジェクト
単位有り
- 海外の農村における生活向上支援活動(バングラデシュ)
- 子ども教育支援活動(インドネシア)
単位無し
- 福島の子どもを対象にした保養キャンプ
- 里山保全活動
- 福島県における農業支援活動
- 外国にルーツを持つ子どもを対象にしたキャンプ
- 村づくり支援プログラム
- 被災地スタディツアー
- 熊本地震被災地におけるコミュニティ形成支援活動
- 自然保護ボランティア活動
- 大分県豪雨災害における泥かきボランティア
モデルケース【学内プロジェクト編】~体験の言語化~
どのような経緯で講義企画に至ったか
ボランティアに限らず、インターン、バイト、スポーツ体験含め、それらを言葉にして伝える、もしくはプレゼンをする力をつけさせたいという大学からの要望があり、講義企画に至った。
どのようにシラバスを大学側と作成したか
体験の言語化に限らず、ボランティアについては、その背景にある社会的知識をつけさせたいという大学側の意向に沿って、文章化を中心に、活動を他の人へ「伝える」力を身に着けると共に、自らの体験の振り返り、社会的な視点から活動を言語化することを目標としたシラバスを作成。
事前準備(実施までにどんな準備を行ったか)
- 大学:シラバスの確認、教室や機材の手配、準備
- Gakuvo:外部講師の選定及び依頼、打ち合わせ、シラバス作成、講義資料作成
実施内容
そもそもボランティアとはどういった役割を社会において持っているのかというボランティアについての基礎知識に始まり、「伝える」力を養うために、新聞記者やNPO代表をゲスト講師に迎え、専門的な知識をレクチャーしていただいた。
また講義においては、一方的に聴くだけでなく、ペアやグループにおけるワークを積極的に取り入れ、学生が主体的に講義に参加し、力を身に着ける仕組み作りを行った。
~具体的な講義内容(一例)~
- 新聞記者に学ぶ文章化のコツ、ノウハウ
- スピーチの構成、コツ
- (学生が)自身の体験をスピーチ/他の学生からフィードバック
- NPO職員による広報戦略及び活動への波及効果の紹介(「伝える力」への理解)
実施後の学生の様子
体験の意味を考え、文章にすることを約半年かけて行う機会は稀であり、また自分の半生の中でボランティアの体験をどのように位置づけるかと考えることで、進路先やライフプランを考えるきっかけになったとの感想が聞かれた。
また、「伝える」力を身に着けたことにより、就職活動面接時に必ず聞かれる「大学時代に最も熱心に行ったことは何か?」という質問に、苦労することなくこたえられるようになったという感想もあった。
全体的な実施までのスケジュール(企画~実施)
スケジュール | 内容 |
---|---|
1年前 | 打合せ:大学からの講義依頼、講義目標・内容について検討 |
6か月前 | 打合せ:講義の詳細内容や外部講師について検討 |
5か月前 | 外部講師の選定、依頼、打ち合わせ |
2か月前 | シラバスの作成、大学側との確認 打合せ:講義内容について最終確認(大学、外部講師) |
実施(新年度) | 授業開始(全15回) 随時、講義資料の作成 |
実施後 | 打合せ:講義の振り返りと次年度についての確認 |
モデルケース【学外プロジェクト編】~被災地ボランティア~
どのような経緯でプロジェクト企画に至ったか
大学が行っていた被災地支援における既存のプログラムを、ブラッシュアップ(人数規模の拡大、活動地域及びプログラムの拡充)したいとの要望を受け、Gakuvoがこれまで行ってきた学生ボランティア派遣事業等のノウハウを活用し、プログラムの企画・構築を行い、被災地におけるボランティア活動実施に至った。
どのようにプロジェクトを大学側と構築したか
1か月に1回のペースで、Gakuvoが大学に赴き、担当の教職員と打ち合わせを実施。
Gakuvoの具体的な役割としては、プログラムの目的や参加学生の学びをいかに創り出すかについてといった、根本的なところから、行程や活動先、事前事後の講師などの提案、アドバイスを行い、詳細なプログラム内容を大学側と構築していった。
事前準備(実施までにどんな準備を行ったか)
実施計画書と予算書を大学と協議して合意した。両者の役割分担としては、以下の通り。
- 大学:学生の募集、学生主体企画での学生からの相談窓口(勉強会・報告会など)、プログラム引率
- Gakuvo:実施全般に関わるアドバイス、講師との調整、宿泊・交通手配、プログラム引率
実施内容
学生はプログラムの参加者であるものの、必ず何かの役割を持って事前準備から事後まで活動した。例えば、プログラムで訪問する施設やNPOなどへは学生が連絡を取り、当日の活動内容やスケジュールについても現地の方々と相談を行った。
活動時には、学生ならでは存在感からか地域の方々と打ち解けた雰囲気になり、被災当時の出来事や現在の生活の不安などの話を聴かせていただいた。
事前学習や準備で学んだことを活かし、地域の方々に寄り添って対等なコミュニケーションを心掛けていた。
- 事前
- 学生の自主勉強会現地の方による講演
- 現地
- フィールドワーク農林漁業のお手伝い
- 事後
- 振り返り会活動報告会の開催
講義/プログラム後の学生の様子、振り返り
事前事後も含めて学びを深めるプログラムとなっており、大学の教職員だけでは成しえない事を連携事業として実施する事が出来たという大学の評価をいただいた。
プログラム実施に関して、自身が役割を持ち、それを実行して振り返る事により、社会人として働く前に自主的・自律的なプロジェクト遂行の能力が身に付いたという感想が聞かれた。また、地域の実状に触れるだけではなく、活動後も自分の今後にどう活かすかを考えることによって、課題を他人事ではなく自分事として捉えるようになり、進路先やライフプランを考えるきっかけになったとの感想も聞かれた。
全体的なスケジュール
スケジュール | 内容 |
---|---|
6か月前 | 打合せ:大学からの連携事業提案、全体の方向性の確認 |
5か月前 | 打合せ:大学・Gakuvoの役割分担、予算分担について確認 |
4か月前 | 打合せ:予算、プログラムの具体的内容について確認 |
3か月前 | 打合せ:ツアーの行程、講師について確認 参加学生募集開始 |
2か月前 | 打合せ:事業進捗状況と対応について確認 学生の事前勉強会開始 |
1か月前 | 打合せ:ツアー実施に向けた最終確認 現地との最終調整 |
実施 | スタディツアー実施 |
1か月後 | 打合せ:ツアーの成果・課題と次年度についての確認 |