学生ボランティア派遣 Student volunteer dispatch

チームながぐつプロジェクト第121陣 福島県いわき市行き 活動報告

「大学生ボランティア隊」派遣【第121陣】

期間:2015年7月31日~8月3日

場所:福島県いわき市

活動内容

1日目: オリエンテーション~高速バスでいわき~武家茶道体験。

銭湯(仲ノ湯)~夕飯~振り返り。

2日目: 朝食~長源寺にて座禅体験~バスにて中ノ作にある清航館~昼食~豊田さんより「中之作プロジェクト」の説明・古民家の雑木伐採~銭湯(仲ノ湯)~夕飯~振り返り

3日目: 朝食~オリーブプロジェクトにて作業補助~入浴~夕飯~振り返り。

4日目: 朝食~富岡町の視察・久ノ浜・浜風商店街にて昼食・視察~社員寮に戻り掃除

4日間の振り返りとアンケート記入~東京駅にて解散

 

太文字部分は、参加者が日程終了時に書いてる報告書の中から抜粋したものです。 

※掲載した文章は全文でないため、ご本人の意図と若干異なる場合がございます。ご了承ください。

 

7月31日(1日目)

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学生ボランティアセンターでのオリエンテーション後、高速バスでいわきへ。

参加する前のオリエンテーションがとても良かったと思いました。今回参加する人たちがボランティアに対してどういう考えを持っているか共有することができたからです。

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到着後、ご本家にて茶道(武家の茶道)を体験。武藤真一先生のご指導の下、お茶菓子の頂き方、お抹茶の楽しみ方・お茶碗の愛で方などの所作を1時間半に渡って体験しました。ほとんどの学生が茶道は初体験で、緊張気味でしたが、貴重な体験となりました。

銭湯の後、有賀さんが作って下さった夕飯を食べ、寮にて振り返りをしました。

初日の振り返りでは、「この4日間をどんな姿勢で取り組むべきなのか」を話し合い、明日からの活動に対する気持ちを共有しました。学生からは、明日からお会いする方の名前を事前に覚えて、質問する際の前置きの言葉を「すみません」ではなく「○○さん」ではじめたいとの意見があり、引率者も考えさせられました。23時頃終了

8月1日(2日目)

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朝食後、長源寺へ向かい、栗山住職より震災のお話を伺った後、震災時の避難施設での不自由さを、約20分間の座禅を通して体験。時折響く蝉の声と、2名の学生が受けた警策の音だけの、静寂な座禅時間となりました。

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バスにて、中ノ作漁港近くにある、川岸まで移動し「中之作プロジェクト」の「清航館」へ。到着後すぐに昼食。かまどで炊いたご飯と、有賀さんが準備して下さったお惣菜と、コンビニで購入したお惣菜・清航館の方々が準備して下さったカボチャの煮つけ等で、楽しく昼食をとりました。

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昼食の後、豊田さんより、「清航館」の紹介と共に、古民家再生の想いや、これまでの作業工程を伺い、高台にある、雑木で覆われている古民家(現在空き家)の雑木伐採と、室内の蜘蛛の巣清掃。女の子達は最初、家の中にびっしりと張っていた蜘蛛の巣に驚いていましたが、ためらいながらも、黙々と作業をしました。男の子達には、雑木の伐採を担当してもらいましたが、屋根の上に登っての作業から、伐採後の大量の雑木・雑草の移動まで、時間内ギリギリまで作業しました。約2時間の作業後、古民家を覆っていた雑木や雑草が取り除かれ、古民家から見えた、美しい海の風景に達成感を感じたようでした。

草木に覆われていた古民家を豊田さんとボランティアで協力して切り開いていき、古民家から海が見えるようになった時に感じた達成感は最高に気持ちが良かったです。また、豊田さんの建物を大切にする情熱は、お話を聞いていて、こちらが笑顔になるくらい、明るく希望にあふれているなと思いました。

 「保存は一つの家に様々な人が関わる事で長く残せる」という言葉の意味を理解することができました。

古民家を再生するために関わった様々な人によりつくられるちいさな所有者意識がとても大切だということを教わり、私も作業が終わるにつれて、その古民家に愛着が沸き、壊されたくないという感情が芽生えました。そういう感情が生まれることで、未来へと古民家が残っていくのではないかなと思いました。

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夕方、「清航館」を後にして、いわき市内に戻り銭湯と夕食後、振り返りへ。ワールドカフェ方式で、「何がきっかけでボランティアに参加したか」「ボランティアとは何か」などを話し合い23時頃終了。

8月2日(3日目)

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朝から一日「オリーブプロジェクト」の活動。舟生さんの指導の下、1時間ほどオリーブの周りに生えていた雑草を抜いた後、オリーブ畑内にある貯水池に自生した、蓮の撤去をしました。ポンプで濁った水をくみ上げた後、鎌で蓮を伐採。炎天下の中、特有の悪臭と、足を泥に取られて身動きができなくなるなど大変でしたが、作業中にイモリを発見するなど、自然を感じながら、和やかな雰囲気の中、作業ができました。お昼はスカイストアさんのお弁当と、オリーブプロジェクトの木田さん差し入れの、自慢のトマトを食べました。(トマトが苦手だった学生は、木田さんのトマトは食べられたと嬉しそうでした)

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午後からも、泥にまみれながら一生懸命作業をしましたが、途中で雨が降り出したので、作業を中断し、オリーブハウスに移動し、オリーブの苗木周りの雑草抜きをしました。途中、オリーブプロジェクトの松崎理事長様がジュースとお菓子の差し入れをして下さいました。

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寮にもどり入浴をすませて夕飯。この日は、有賀さんが作って下さった「ズッキーニと茄子のくずし豆腐カレー」とサラダ等でした。特にカレーが美味しくて、女の子もお替りをするほど。夕飯の途中に、以前ガクボに勤めていた佐藤さんが、差し入れのアイスと共に足を運んで下さり、ガクボと有賀さんとの繋がりや、福島に戻り、いま感じている想いなどを話して下さり、学生達からも積極的に質問が出て、とても有意義な時間となりました。

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夜の振り返りでは、「自分たちの陣で、貯水池の蓮の撤去作業を完了できなかったのが、悔しい」「舟生さんや木田さんのお話を伺って、オリーブに寄せる想いを感じた」「佐藤さんの、被災地を特別視してほしくないという言葉が胸に残った」など意見がでました。23時半頃終了

夜に行われたミーティングで意見交換をすることがボランティアについて、より深く考えることが出来たので良かったです。色々なプロジェクトに参加して地域の人からのお話を聞く機会があり、これからの福島について考えることが勉強になりました。

8月3日(4日目)

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朝食後、ご本家の清掃を行い、JRで竜田駅へ。ジャンボタクシーに乗り、約2時間かけて富岡町を視察しました。視察ルートは、①天神岬公園(降車し約15分見学)②福島第二原発近く(車内から見学)③波倉地区(降車し約10分見学) ④富岡駅(降車し約30分見学)⑤パトカーの碑が移設された公園(降車し約15分見学).⑥矢の森桜通り(車内から見学)。運転手の山内さんが、放射線量計の数値を知らせながら、丁寧な説明をして下さり、真剣に、メモや写真をとりながら視察する学生の姿がありました。

命の危機というものがありながら、人々を助けるという強い使命感と責任感は本当に素晴らしいと思いました。ですが悲しみも大きく、また私は福島の人間でもなく、被災者でもないのですが「ありがとうございました」とおもいました。

自分たちの住んでいた町があっという間になくなって消えて行くという心の痛みが少しわかりました。そんな悲しい事がたくさんあって、苦しいっていう気持ちがある中で、今回お会いした方々は、未来を見ていてとても明るく、逆に自分たちが気づかされました。

富岡町では「除染中」と書かれたのぼりや「立入禁止」のテープ、「除染完了」の三角コーンがあちこちに置かれて、まるで別世界にいるような気持ちになりました。「学生の私たちができる事って一体なんだろう?」と改めて考えさせられました。

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 富岡町視察後、久ノ浜の「浜風商店街」に向かいました。からす屋食堂さんで、有賀さんと共にお話をしながら、昼食をとりました。(有賀さんが、餃子をご馳走して下さいました)

震災時のビデオは、佐藤電機さんが店休の為見ることができませんでしたが、からすや食堂さんの計らいで、たまたま商店街にお買い物に来ていた、久野浜在住の山下さん(商店街の、久ノ浜ふれあい情報館に展示してある、震災時の写真を撮った方)より、約20分間に渡って、写真の説明と共に、震災時の様子を伺うことが出来ました。

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社員寮に戻り約30分かけて掃除をして、4日間の活動の感想を発表し、アンケート記入。有賀さんにご挨拶をして、17時のバスで東京に戻り、解散式をしました。

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参加してみて一番に思ったことは、本当に様々な種類のボランティアがあるのだなと思いました。「小さな事からおおきな事まで」というのを実感できたことと思います。自分がボランティアした所にまた、足を運んびたいと思いました。そして、参加メンバーの方々は本当に色々な考えを持っていて、意見の出し合いなどは、とても刺激的でした。自分には、まだまだ勉強が足りないなと実感しました。

 

いくつかの現場をまわるなかで、復興プロジェクトを立ち上げたり行ったりしている人の熱意や将来の展望を聞いたり、被災したとは感じられない、いわき駅前と、あれから5年の歳月が経ったとは考えられないほどに荒廃したままの富岡駅前とのギャップを目の当たりにしながら、自分にできることは何なのか、自分にしかできないことまで偉そうに語るつもりはないけれども、少しでも被災地のために何かしたいと考えるようになりました。

 

全日程を通して様々な人々から震災や原発事故についての意見や考えをいただくことができた。皆一様ではなく、同じように被災した人々の間でも、当時の災害の考え方や将来の展望、懸念などの形が異なっており、誰かひとりの意見をうのみにするべきではないと感じた。

 

今回、いわきの人たちが災害とどう向き合っているのかを観察するために冷静な視点に立つことを忘れずに行動した。しかし徐々にどうしたらこの人たちの助けになれるだろうか。とういうことを考え出したことも事実であり、それに気づくこともできた。次回また東北でボランティアをする機会があるのならば、そのような感情的な部分をさらけ出しさらに気付きを得て、未来に何かを確実につなげる活動を行っていきたいと強く思う。

 

活動として学んだことは「1人の小さな所有者」となること。体を動かし、協力し、達成感を味わい、1つの活動の中で、愛着がわき、1人の所有者となることで、その者がこれからずっと残っていくという事です。震災から4年が経ち、風化が目立つことが多くなってきました。その中で後生に残していく必要な物はたくさんあります。それをただ壊すのではなく、物に対して多くの思いがあれば、その必要な物も壊さずに残していけるのではないかと思います。それがボランティアに対しての意味「繋ぐ」ということではないかと思います。

 

福島にて出会った人々が全て前向きであったために、気付ききれなかった現実が見えました。辛い経験にとらわれ続けるのではなく、心の奥にしまいながら、今を生きる福島の皆さんを見て、私自身のボランティアを、ここで終わらせてはならないと感じた。

 

この4日間で、多くのきかっけ課題に気づけました。しかし一方で、自分の中で整理のできないことが増えるという結果になりました。経験した事をこれからどう生かしていくかまだ決めていませんが、自分の視点の1つに震災というワードが強く刻みつけられたなと思います。

 

色々な人のお話が聞けて、一番皆さんが言っていた「伝えることをしてほしい」ということが大切なのだと改めて思いました。私たちにできることは、しっかりやるべきだと思いました。

 

121陣に参加してくださった学生の皆さん、引率の宮崎さん、お疲れ様でした。

福島の皆さん、ありがとうございました。