学生ボランティア派遣 Student volunteer dispatch

チームながぐつプロジェクト第100陣 福島県いわき市行き 活動報告

「大学生ボランティア隊」派遣【第100陣】

期間:2014年10月24日~10月27日
場所:福島県いわき市

1日目:長源寺で坐禅と栗山副住職の震災時の話しを伺う。
五楽で有賀様と食事。
夜・振り返り。
2日目:薄磯の被災状況を視察し、復興協議委員会と意見交換。
中之作で古民家修復プロジェクトの作業補助と講義。
夜・振り返り。
3日目:オリーププロジェクトにて作業補助。
夜・振り返り
4日目:富岡町と久ノ浜・浜風商店街を視察。

 

【活動1日目】

到着して直ぐに長善寺に向かい5時半から7時まで坐禅および栗山副住職の震災や復興に関する話しを伺いました。被災者の現状、避難者と地元生活者の確執などの話しを聞き、「自分ができることは何か考え、また福島に来て欲しい」などのアドバイスを受けました。 今回は参加者が2人と少なかったのですが、初めての坐禅体験は良い体験になったようでした。
夕食は有賀様に五楽に招待頂き4人で頂きました。

【活動2日目】

午前中は、バスで薄磯地区へ行き、薄磯復興協議委員会の鈴木さんに薄磯を案内頂きました。すでに高台移転のための工事が進み、山の木々が切り倒され、頂上付近の整備が進んでいました。その後、薄磯地区の復興に協力している東北大学の山田さんにファシリテート頂き「どんな場所なら薄磯に住みたくなりますか?」という議題でディスカッションをしました。防潮堤を作りが進み、高台移転の準備が進む中、薄磯地区をどのように復興し住み良い街にしていくのか、学生たちに考えてもらいました。
午後は、今回で2回目となった「中之作の古民家プロジェクト」を訪問しました。代表の豊田氏は一級建築士で「街の医者になりたい」という魅力的な夢を持った人でした。古民家プロジェクトは中之作にある大切な古民家を修復し、活用し、みんなで生活を楽しくするプロジェクトです。今回は、新しく作った釜を使用するための薪作りに取組みました。古材の釘抜きをしたり、ノコギリで切断したり、大工作業に取組みました。その後、釜で炊いたご飯でおにぎりを作っていただき、みんなで食べました。そして豊田さんから現在の取組みについて説明頂き、学生から感想を言ってもらいました。
夜の振り返りでは、これまでの学びを共有しました。

【活動3日目】

朝から農作業のお手伝いをすべく「オリーププロジェクト」へ向かいました。舟生さんより指導頂き、オリーブの葉っぱを使った食材作りのため葉っぱ取りをしました。切断された枝から葉っぱを一枚ずつ摘み取る作業は、なかなか根気のいる作業でした。でも4人でやると楽しくなって、おしゃべりしながら、沢山の葉っぱを摘み取ることに挑戦しました。お昼はスカイストアのお弁当を頂き、その後も葉っぱ取りを行いました。一日中葉っぱを取っても麻袋半分くらいしか取れず、なかなか大変な作業となりました。
夜の振り返りでは、今後自分たちでできることについて考えてもらいました。

【活動4日目】

午前中に富岡町と浜風商店街を視察しました。富岡町の惨状は、今回も学生に大きなショックを与えたようですが、最終日だったため、振り返りで彼女たちの気持ちを聞くことはできませんでした。富岡駅と町役場を視察しました。
その後、久ノ浜駅近くの浜風商店街にお邪魔し、昼食を食べ、商店街のおばさまたちとお話しました。被災時の様子を撮影した写真とビデオを拝見することができました。

【所感】

今回は2人しか参加者がいなかったので、比較的時間の余裕ができ、活動もすべて夜の11時前に終了することができました。前回の12名と比べると、かなり余裕がありました。ただ人数は少なくても、学生は真剣に作業に取組み、また受け入れ先も快く迎えてくれました。少し夜は寒くなりましたが、今回は例年より気温が高く、作業中は汗もかいていました。ただこれからは寒さ対策が必要になると思います。

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参加者に日程終了時に書いて頂いている報告書の中から抜粋したものをご紹介します。
※掲載した文章は全文でないため、ご本人の意図と若干異なる場合がございます。ご了承ください。

 

■活動初日の気持ち

・原発事故があった県、福島県。特別な県だという認識があった。福島県には、人が少なく、人は苦しい思いをしている人がほとんどだと思っていた。

・被災地である岩手県出身であるにも関わらず、今まで何もしてこれなかったことに対する負い目を感じていた。しかし、いつか、いつかと思っているうちに3年半もの時間が経ってしまった。

■活動後の気持ち

・普通という表現が適切ではないかもしれませんが、私の住んでいる県と似たような、学生がいて、農業で働いている人がいて・・・というように普通の県だった(良い意味です)

・誰かのために目に見える復興のお手伝いはできなかったものの、今3年半の時が経った今だからできること、やるべきことは、やはり学ぶことであり、伝えることでもあると感じた。しかし震災後すぐにでなければできないことも、ものすごくたくさんあったのだと思う。次もしそういうじょうきょうになったときは、いつかと思わず、その時にやるべきことを、良く考えて行動に移そうと思った。

■今後のボランティアに必要なことは

・学生は特別なスキル等を持っていないので、現場で何かをするというのは難しいと思った。だから話をしたり、聞いたり、被災地で見たことを、もっと他の人に伝えるという動作が必要だと思った。

・「今行って何のボランティアをやるの?」と頻繁に聞かれたし、人が想像するようなボランティアはしていないと自分でも思う。しかしこういう学びの場は必ず必要なものだと思うし、物理的なボランティアよりも解決に時間がかかるし難しいのだからボランティアという枠組みではなく、新しカテゴリの活動としてつくられた方がいいのかもしれない。

■感想

・充実した4日間でした。Gakuvoさんのプロジェクトに参加すると、いつも発見があり、考える事を学ばせていただくので感謝しています。

・Twitter、ネット検索では復興ツーリズムのようなものしか見つけることができなかったので、人に教えてもらわなければ存在自体知らなかったかもしれない。もっと色んな人にGakuvoさんを知ってほしいです。

■報告書からの抜粋

・私は東日本大震災当時の様子が分かる場所と、今の被災地の復興している状態を自分の目で確かめたいと思い今回のプロジェクトに参加しました。
初日、お寺で副和尚さんの栗山さん、夕食を共にした有賀さんのお話から震災当時の混乱や避難生活も状態を教えていただきました。

2日目は薄磯で鈴木さん、山田さんと「薄磯に人を住まわせるためには」のワークショップに参加させていただくなど、今考えている薄磯の復興の姿を教えていただいたり、将来の薄磯の姿を一緒に考えさせていただきました。また、中之作では、豊田さんが震災でダメージをくらい宿主がいなくなったお宅を新しい宿主へと渡すための仕組みを考え、この仕組みを復旧させるために様々な活動をやってきたというお話を伺いました。

3日目は、休耕地を利用して、いわきの復興のシンボルとしてオリーブを植えている舟生さんのお話を伺いました。そして明日が最近まで原発の放射能の影響で入ることが出来なかった地区に入り、当時のまま残っている風景を視察する。という日程で、私が、このプロジェクトに参加する前に知りたかった見たかった事、4日間では、もちろん震災の状態など知る事は出来なかったと思いますが、非常に充実した内容を私は経験させていただき学ばせていただきました。当初、私は“知る・見る”という観点で被災地を訪れたいと思っていたのですが、このプロジェクトに参加することによって、震災を一つのきっかけとして、行動、考え方が変化したいわき市の皆さんとお話をさせていただき、震災を通して人をも“感じる”ことが出来ました。

・今回、私は初めてボランティアというものに参加したが、ボランティアとうには申し訳ない程、人から与えられるものの多い4日間となった。
大きく分けて「気づき」と「期待」を与えてもらったのではないかと私は考える。まず、「気づき」についてだが、事実や細かい知識について学ばせてもらったのはもちろん、これからの意識を変えるい大きな気づきが二点あった。

一点目は「自分も被災者の一人」という視点である。私は震災の際、実家にいた。震度6弱の地震を体験した。電気なども止まり、恐怖を感じながら何晩かを過ごした。しかし、津波の被害で身近な人や家を失ったりしたわけではないため、自分を被災者と名乗ったり、意識したことは一度もなかった。しかし、今回住職の栗山さんやお世話になった有賀さんの震災が起こった時のお話の中に、自分の記憶と合致する経験や行動があったことに驚いた。自分がもし全く別の地域に住んでいたら、そのようにな感じなかっただろう。今まで「もっとひどい人がいる」という理由で「自分は非被災者」としてきたが、それが逆に当事者意識を欠けさせていたのかもしれない。あの揺れを経験したからこそ、経験したことに責任を持つべきであり、行動してくるべきであったと気づいた。

二点目は「日本はどんな国かというのを実は知らない」ということである。毎晩の反省会の中で「日本とはどんな国なのか」ということが何度も議論にのぼった。復興について考えるには日本の未来や日本人について考える事に繋がっていった。日本でしか生きていない自分が憶測で物を言っても何の説得力もない。海外に行ったり、様々な文化に触れることは少なからず自分の国や自分を見つめなおすことにつながる。外に目を向けることも必要なのだと気づいた。

そして「期待」であるが、これは非常にたくさんの人々から与えられていた。Gakuvoさんをはじめ、宿泊場所と食事を用意してくれた有賀さん、貴重な時間を裂いてお話をしてくれた豊田さん、学生を高く評価してくれた舟生さん、その他たくさんの人が若い世代に期待をかけてくれているからこそ、このような手厚い待遇をしてくれるのだということに身が引きしまる気持ちだった。この期待を裏切らないような未来をつくる大人になるべく、さらに学んでいかなければならないと感じた。