学生ボランティア派遣 Student volunteer dispatch

チームながぐつプロジェクト第149陣 福島県いわき市行き 活動報告

期間:2016年12月16日~12月18日

場所:福島県いわき市

活動内容

1日目: オリエンテーション~高速バス でいわきへ(車内で夕食)~振り返り

2日目: 朝食~富岡町視察~浜風商店街(昼食)~長源寺~スカイストア~夕飯~銭湯~振り返り

3日目: 朝食~掃除~オリーブプロジェクト(昼食)~寮の掃除~

3日間の振り返りとアンケート記入~高速バスで東京へ(車内で夕食)~東京駅にて解散

 

太文字部分は、参加者が日程終了時に書いてる報告書の中から抜粋したものです。 

※掲載した文章は全文でないため、ご本人の意図と若干異なる場合がございます。ご了承ください。

 

12月16日(1日目)

オリエンテーション後、19時発の高速バスでいわきへ。

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いわき到着後、自己紹介の後、今回お世話になる方々の資料と明日の富岡町視察の内容を確認。明日からの目標を「主体的に動いて現状を聞く。感じた事を積極的に言葉で伝える。」に決めて23時半頃に終了。寮に移動して就寝。

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本ボランティアに参加する前は被災地に対する知識や思い入れもそれ程あったわけではなかった。あの日から5年が経ち福島はどうなっているのだろうか、復興は進んでいるのであろうか。そのようなやや軽い気持ちで本ボランティアに応募していた。

 

12月17日(2日目)

早朝6時半からの朝食後、JRにて竜田駅へ。

ジャンボタクシーとタクシー2台に分かれて、楢葉タクシーの運転手、山内さんの案内で約2時間半かけて富岡町を視察しました。

視察ルートは、

  • 天神岬公園(降車し話を含めて約25分)

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  • 福島第二原発入口周辺(車内から視察)
  • JRの踏切(降車し地震で曲がったレールを約5分視察)

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  • 富岡駅周辺(降車し約15分)
  • パトカーの碑が移設された公園 (降車し約20分)
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  • 夜の森桜通り(車内から視察)
  • 楢葉遠隔技術開発センター(車内から視察)
  • Jビレッジ(車内から視察)

視察の時、今の自分がこの地で何をすべきなのか必死に考えました。

私はこの現実を忠実に知って理解する上で、被災者視点の福島県とはどのようなものであるのかを記録することが、自分のボランティアであると思いました。

間違った認識が5年経った今でもはびこっている時点で危機感が足りないと思うし、もっと多くの人が真実を知ることが必要であると思いました。

それを教えてくれるのは、メディアの人や新聞記事ではなく「生の声」だと思います。

 

原発や津波の危険性について知らないというのは本当に怖いことだと感じました。

他人事だと思わず震災を本気で想定した訓練、マニュアル作り、マニュアルの周知・徹底が大切だと感じました。

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ジャンボタクシーの車内で、学生達は、山内さんに質問を重ねていたようです。

 

天神岬で楢葉町を見下ろした時、その地の殺風景な姿に胸が打たれました。

掘り起こした土壌が袋に詰められて並び、放射線の測定器が設置され、全く震災前の生活の情景が目に浮かべられませんでした。

これから先、復興が進んでも元通りには決してならないんだということを強く感じさせられました。

 

浜風商店街到着後、からすや食堂にて昼食をとりました。

有賀さんが手配して下さった餃子も美味しかったです。

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(浜風商店街のお母さん方とも交流させていただきました)

久ノ浜商店街の人々は私達ボランティア参加者に明るく話しかけてくれたが、震災を思い出すのがつらい人々も大勢いるので、被災者に対する質問の仕方などの気づかいは絶対に必要だと感じた。

 

いわき駅に戻り、長源寺へ。

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14時から、副住職の栗山様より、震災当時ボランティアとして携わっていた時の事から、5年経過した現在の状況や問題点などを伺いました。

 

長源寺で栗山副住職の話を聞いて感じたのは、「震災からの復興がシンプルには進まない」という事です。「お金の事が心の格差を生んでいる」という話で、いわき市に元々住んでいる人と、双葉の方から避難してきていわき市に来ている人の間に深い溝が生じているという現実に、私はとてもショックを受けました。

また、傾聴ボランティアの話から、現実の人にじっくり寄り添った継続的な支援が必要なこともわかりました。

 

その後、震災時の寒い避難所での動けない苦しみや、プライバシーのない空間での苦痛を20分間の座禅を通して体験。

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その後の質問タイムで学生達から、震災後避難場所にいる方々と向き合う時の注意点について質問があがり、栗山副住職様が資料と共に丁寧に答えて下さいました。

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長源寺副住職の栗山さんの言葉で、目先だけ進んでいても「心の復興」からはかけ離れているという言葉を聞き、物の不足が無くなっても、街がきれいになっても、そのことが本当の復興として捉えてはいけないという事を知りました。

二重にも三重にもプラスで弊害もたくさん生まれているということは、福島に来てお話を聞かなければ見えてこなかったことであったので、体を使うボランティアだけがボランティアではないことの意味が理解できた部分でありました。

 

スカイストアでお買い物をした後、2時間半の自由時間をとりました。

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学生達は銭湯の後、駅前の「鳳翔」「珍味楼」に分かれて夕飯後、振り返りの時間へ。

学生リーダー進行で、約2時間に渡って①午前中の富岡町視察で思った事②浜風商店街で思った事③長源寺でのお話を通して思った事をそれぞれが発表し、意見を出し合いました。

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その後「被災地デイズ」より2つの質問について討論をし、様々な角度から物事を考える事の必要性を感じたようでした。23時頃に終了。

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今回学ぶ事ができたことの一つに、色々な人と意見を交換する大切さです。

多くの被災者の話を聞いて、それをメンバーの人たちと共有するのがとても重要だと思いました。

同じ話を聞いていても、各個人の受け捉え方が違うのに大変驚きました。

そのため、自分だけで自己解決するのではなく、聞いた話を自分の言葉で伝えて、何人かと今後も共有していくべきだと気づかされました。

12月18日(3日目)

天気の良い早朝の6時半からの朝食後、掃除を済ませて、タクシーにてオリーブハウスへ。

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9時よりオリーブプロジェクトの舟生さんの指導の下、オリーブハウス内の草むしり、ハウス内にある畑の土の入れ替え、敷地内の宅地造成の下準備で、測量と杭打ちのお手伝いなどをさせて頂きました。

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午前中だけの短い活動時間である事が分かっていた学生達は、少しでも多くの作業をしようとテキパキと動いていました。

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お昼は、スカイストアの松崎理事長が届けて下さったお弁当と、オリーブ茶。

松崎理事長よりオリーブプロジェクトについてのお話を伺いながら、約1時間に渡っての和やかな昼食となりました。

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帰りのタクシーのお迎えの時間まで残り20分ほどあったので、オリーブの挿し木をしている鉢の草むしりをさせて頂き、舟生さんにお礼を伝えてオリーブハウスを後にしました。

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福島には暮らしがあった。あの時も今も素朴に確かに生きようとしていた。

会う人は皆遠くを見つめていた。眼差す先は凛とした顔つきが語っていた。

 

寮にもどり掃除へ。

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30分間かけて丁寧に寮の掃除を済ませた後、振り返りの時間へ。

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学生からは「ボランティアはやってあげるものではなく、させて頂く気持ちが大切なのだと実感した」「被災地に足を運び、耳を傾けることがどれほど大切な事かを痛感した」「自分がこれからできる事は、いわきの事、被災地の事を気にかけて関わり続ける事だと思う」「久しぶりに心が動かされた3日間でした」などの意見があがりました。

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この3日間で自分の「当たり前」は当たり前でない事、「聞いたことがある」と「知っている、理解している」は全く違う事、経験してない自分は絶対に「分かりきる」ことが出来ない事を知った。

それでも聞いた話や知っていく話を元に想像したり、感じたことを伝えることをし続けたい。

今回学んだのは、持ち帰り、発信していかないといけない「言葉」で伝えるあの日と今、これからです。

上手くまとまらなくてもいい、上手く喋れなくてもいい、ただ止めてはならない、止まってしまう危険性、それらを私たちは絶対に見落としてはならないと感じます。

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私たちはこれから東京へ帰ったあと、何をするべきなのか。

こんなに自分が感じて、知って、思ったことをそのままにしといてはいけない、少しでも多くの人に“Share シェア”しなければならないと思いました。

 

自分が東京へ戻った時に何が出来るかを考えた時に、自らの経験や聞かせて頂いたお話を出来る限り100%に近い形で伝え、「あの日」があったことを常に忘れずに生きていくことが、私に出来る事であり、社会人、人間としてやるべきことなのだと思った。

 

「私たちの教育のためにこの活動があるのではない」とても重く、心に響きました。

学ぼう、知ろう・・・大切な姿勢なのかもしれません。

しかし、私たちが本当の意味で当然に一番に向き合っていくべきなのは、大切な命、二度と戻らないあの環境であの日にあの経験をして、今、この時に生きている方々です。

 

その後アンケートの時間を取り、18時の高速バスにて東京へ。

東京に着くまでのバス車内でも話がはずみ、東京駅に到着したあとも解散するのが寂しそうな学生達の姿がありました。

 

今回のボランティアで良い意味で想定外だったことは、参加者の他大学の学生との交流である。普段の学生生活では他大学の学生とそれぞれの震災に対する思いを話し合う機会などほとんどないが、社会問題に対する意識の高い学生との交流は、自分の新たな発見や成長につながりとても貴重な経験ができた。

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いわきの皆さん ありがとうございました。

149陣に参加した皆さん、引率の宮崎さん お疲れ様でした。