グローバル・リーダーシップ・プログラム Global Leadership Program

国籍・価値観を超えた友情」

異国に友達がいる意味

インドネシアでは宗教が「共存」している。複数の宗教がただ単に「存在」しているのとは違う。今回のプログラムの主旨はインドネシアの社会企業家をインタビューし、その実態を学ぶことであったが、このプログラムで強く印象に残っているのは、日本とインドネシアの宗教をお互いに学び合う、宗教ワークショップである。宗教ワークショップを通して、日本とインドネシアでは宗教に対する考え方がかなり違うことを学び、様々な価値観があることを知った。
ワークショップではケーススタディを通して実際に宗教がどのように共存しているのかを学び、さらに、キリスト教の教会、ヒンドゥー教のモスク、中華寺院などの宗教施設を訪問することで、インドネシアにおいて宗教がどのような役割を果たしているのかを学んだ。ケーススタディで、インドネシア人の参加者である、ヨランダが「断食中のヒンドゥー教の人を含めた複数人で食事に行った場合、他の宗教の人はヒンドゥー教の断食を尊重して、食事を取らないこともある。」ということを言っているのを聞き、インドネシアでは各人が自身の宗教を強く信仰していながらも、他の宗教のことも尊重していることを感じた。
振り返ってみると、私は、このプログラムが始まった当初は、インドネシアからの参加者をインドネシア人、つまり、「国籍」という括りでしか認識していなかった。しかし、宗教ワークショップ、社会企業家のリサーチ、インドネシア観光で一緒に船に乗り、一緒にお土産を選んでもらったり、そして、何より日常において、冗談を言い笑いあい、時には将来についてのまじめな話をしたりすることを通して、価値観の違いを知り、その違いを楽しみ、お互いのことを徐々に理解していった。そして、帰国する頃には様々な違いを超えた友情を築くことができ、違う国に住んでいることなど友情を築くのに些細なことなのだと感じた。最後の夜、ジャカルタの空港で別れるときに、インドネシアの参加者全員と会話をした後に「じゃあ、またね。」と言われたときに「あぁ、もうインドネシアから帰らないといけないのか。」と感じ、インドネシアという国が自分にとって如何に大切な国になったかということに気づかされた。それはインドネシアで友情を築き、思い出を刻んだ内容の濃い2週間であったからである。
このプログラムを通して私は「異国」というものに対する価値観が変わった。また、異国に友達を持つとは、その国が自分にとってただの外国ではなくなるということであると学んだ。なので、世界平和への第一歩は、国籍、価値観を超えて、相手を理解し、受け入れ、世界中に友達を作っていくことではないかと感じた。この経験をスタートラインとして、さらに世界に目を向けていきたい。

(松本大樹 創価大学理工学部1年)